【松戸市】新焼却施設、JFEと基本協定締結|高柳新田で2034年1月稼働予定、整備計画はどこまで進んだ?

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松戸市が高柳新田で進める新焼却施設整備事業は、2026年9月7日に大きな節目を迎えました。市は総合評価一般競争入札の落札者であるJFEエンジニアリング株式会社と基本協定を締結しています。

ただし、今回の「基本協定締結」は、焼却施設の設計・建設や20年間の運営・維持管理に関する本契約まで完了したという意味ではありません。松戸市の公式説明では、基本協定は今後の基本契約や各業務の詳細契約を結ぶため、双方の義務などを定めるものとされています。

新施設は、2020年3月に稼働を停止した旧クリーンセンターの跡地に整備され、基本計画では2034年1月の施設稼働を予定しています。現在どこまで計画が進んでいるのか、背景や施設規模、落札価格とあわせて整理します。

松戸市新焼却施設整備事業の現在地

項目 内容
基本協定締結 2026年9月7日
落札者 JFEエンジニアリング株式会社(JFEエンジニアリンググループ代表企業)
建設予定地 松戸市高柳新田37番地ほか・旧クリーンセンター跡地
施設規模 402トン/日
事業方式 DBO方式
落札価格 695億5,300万円(税込)
施設稼働予定 2034年1月(令和16年1月)

2026年9月14日時点で松戸市が公式に公表している最新の大きな進展は、9月7日の「基本協定締結」です。つまり、事業者選定は終わり、契約締結へ向けた具体的な段階に入ったところと考えるのが正確です。

「基本協定」は本契約そのものではない

今回の発表で最も注意したいのが、「基本協定」と「基本契約・各業務契約」を混同しないことです。

松戸市によると、基本協定は、JFEエンジニアリングが入札手続きの落札者であることを確認したうえで、市と落札者、今後設立される特別目的会社との間で、設計・建設、運営・維持管理に関する基本契約や詳細契約を締結するための基本事項を定めるものです。

したがって、「JFEとの基本協定締結=すでに建設工事の本契約が成立し、すぐ本体工事が始まる」ではありません。今回の協定は、本格的な契約関係へ進むための前段階です。

なぜ高柳新田に新しい焼却施設が必要なのか

松戸市では以前、高柳新田のクリーンセンターと和名ケ谷クリーンセンターの2施設で可燃ごみなどを処理していました。

しかし、高柳新田の旧クリーンセンターは老朽化に伴い2020年3月に稼働を停止。現在は和名ケ谷クリーンセンターを中心に処理し、処理しきれない可燃ごみについては、ごみ中継施設で積み替えたうえで近隣市などへ処理を依頼しています。

和名ケ谷クリーンセンターも1995年の稼働開始から30年以上が経過しており、松戸市は将来の稼働停止を見据え、新しいごみ処理体制を整備する必要があるとしています。そのため、旧クリーンセンター跡地である高柳新田に新焼却施設を整備する計画が進められています。

落札価格は695億5,300万円|建設だけの金額ではない

松戸市が公表した落札者決定資料によると、JFEエンジニアリンググループの落札価格は695億5,300万円(税込)です。

内訳 金額
工事費 545億8,420万円
運営・維持管理費 149億6,880万円
合計 695億5,300万円

ここでいう落札価格は、焼却施設を建てる費用だけではなく、施設整備と運営・維持管理を一括して発注する事業の価格です。

予定価格は1,033億9,927万2,000円(税込)でした。総合評価では、JFEエンジニアリングが85.55点、カナデビアが84.61点となり、JFEエンジニアリンググループが落札者に決定しています。

新施設の処理能力は1日402トン

松戸市が2025年12月に策定した基本計画では、新焼却施設の施設規模を402トン/日としています。災害廃棄物については、施設規模のおよそ10%を見込んでいます。

また、新施設は単にごみを焼却するだけでなく、焼却時に生じる熱エネルギーを蒸気・温水・電気などへ変換し、施設内だけでなく施設外でも有効利用する計画です。電気は市の関連施設への自己託送を行い、余剰分は売電する考えが示されています。

環境面では、法令・条例より厳しい自主的な公害防止基準値を設定し、供用開始後も定期的に測定・監視する方針です。

事業方式はDBO方式|設計・建設と運営を一体で進める

松戸市は新施設について、DBO方式を採用しています。

DBOは「Design(設計)」「Build(建設)」「Operate(運営)」を一体的に事業者へ担わせる方式です。松戸市は複数の事業方式を比較し、定性的・定量的な評価の双方で最も優れた結果となったとしてDBO方式を選択しました。

基本計画では、整備費と20年間の運営・維持管理費を合わせた概算事業費を約1,034億円としていました。今回の入札は、その事業を実際に担う事業者を選定する手続きに当たります。

施設の稼働予定は2034年1月

基本計画の施設整備スケジュールでは、旧施設の解体や新施設の設計・建設、試運転などを経て、令和16年(2034年)1月の施設稼働が予定されています。

そのため、今回の基本協定締結は「完成が近い」という段階ではありません。今後も契約、設計、旧施設の解体、新施設建設、試運転など、長期にわたる工程が続きます。

今回の基本協定で、ごみ出しルールがすぐ変わるわけではない

新焼却施設は松戸市全体のごみ処理を支える大規模インフラですが、今回の基本協定締結によって、家庭ごみの分別方法や収集日、持ち込み方法などが直ちに変更されると発表されたわけではありません。

現時点で注目すべきなのは、事業者選定が終わり、実際の契約と整備へ向けた段階に進んだことです。今後は本契約、設計・解体・建設の進捗、周辺環境対策、余熱利用施設などについて、市から新しい情報が公表されるとみられます。

公式情報・問い合わせ先

事業全体 松戸市「松戸市新焼却施設整備事業」
入札・落札者決定 松戸市「松戸市新焼却施設整備事業 総合評価一般競争入札」
問い合わせ 松戸市 環境部 清掃施設整備課
所在地 千葉県松戸市根本387番地の5 新館6階
電話 047-366-7335

※本記事は2026年9月14日時点で確認できる松戸市公式情報、基本計画、落札者決定資料をもとに作成しています。現時点で確認できる最新の大きな進展は2026年9月7日の基本協定締結です。今後、基本契約・各業務契約や整備スケジュール等が更新される可能性があります。

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